マレーシア生活blog

世界一周やイギリスYMSを経て、今度はペナンに引っ越してきました

素人がカミーノちょっと歩いてみた記録



カミーノ、スペイン巡礼を知っていますか?


キリスト教の聖地のサンティアゴデコンポステーラを目指して歩く道があり、キリスト教じゃなくてもやっていいっていう(詳しい説明は他の玄人の皆さんのページをご覧ください笑)、とにかくひたすら歩きながら旅していくっていうのがあるんですよ。


年々自然の中を歩きたい気持ちが高まってきていて、
ホリディ取れるといっても何したらいいか(今更普通の旅行にそんなにときめかない)
というのもあって、この際ちょっと歩いてみるか!と
普段運動も何もしていないど素人が歩いてみた、記録についてです。
やってみたいけど、ちょっと800㎞なんて歩けないしな~ってふんわり思っている私のような素人に読んでもらいたいまとめ。笑


①準備編
まずはどこからどこを歩くか。主要ルートは3,4つ、細かく分けるとほかにもいろいろあるらしい。普通に歩いたら何十日もかかるし全部は歩けない。私のカミーノへのイメージはこれでした、めっちゃ時間かかるから、無理だろうな、と。でも実際どこから歩いてもいいし、途中でやめて、続きからまた今度歩いてもいい、途中電車やバスを使ったり休んでもいい、というフレキシブルに楽しんでいいものだったのです!!!
自分の都合でホリディは10月とちょっと寒くなってくる時期ということや、いったことのないポルトにも行ってみたい、とのことで温かそうな?南から北上するポルトガルの道にしました!あとはインアウトの飛行機を買うだけ。


そうと決まったら、必要なものをそろえなくてはなりません。今ロンドンに住んでいて、日本から何も登山グッズを持ってこなかったので、全てこっちで買いました。
そこで教えてもらったのがここ↓


Mountain Warehouse
これだけ物価の高いロンドンで驚きの安さ。店員さんも丁寧に相談に乗ってくれました。
※ただし、この国は安かろう悪かろうの国、靴は慎重に選ぶべきでした。
※寝袋も、羽毛の軽くて小さいのは売ってません。
※あと典型的アジア人の私の足の短さに合うズボンも見つけるのが非常に困難でした笑


もっていくもの(買うもの)リスト
・35Lリュック
・防水ジャケット
・レインコートのズボン
・トレッキングシューズ
・ズボン
・Tシャツ2枚(+1枚は向こうで買い3枚にした)
・速乾タオル
・下着計3種(1セットは着ていく分)
・靴下3セット(2枚履きしてました)
・寝袋
・寝るとき用の楽なズボン(虫など怖いから念のため長ズボン)
・カメラ
・充電器
・石鹸やシャンプーなど(極力減らす、向こうで買ってもOK)
・日焼け止め
・外歩き用折り畳みのうっすいリュック
・カメラ
・充電器+アダプター
・サンダル
・ウルトラライトダウン
・ヘッドライト
・ティッシュ
(・ペン)
(・S字フック)
(・湿布)
(・液体の小分け高性能洗剤)


行くときロンドンが2度とかの寒さだったので
・ヒートテック上下
・ニット帽
・うすいタートルネックのフリース
・ホッカイロ
→これらはほぼ使うことはなかったのでただの重りになってしまった


持っていけばよかったもの
・ジェルの?インソール
・膝のサポートのあるタイツ
針とアル綿→水ぶくれができたら針で中の水を抜く!!


向こうで都度買ったもの
・絆創膏(キズパワーパッド的な奴←めっちゃ高い)
ワセリン→足の摩擦を減らすために毎回塗る!!
・水(入れ物は持ってこなくていい、ペットボトル安いから)
・食べ物(持ってこなくてもいい)
・パラセタモール(痛み止め。アセトアミノフェン。イギリスの方が若干安いけど、日本よりは安い)


※山登るわけじゃないので、最悪何かなくても、金で何とでもなる笑
現金が必要なのはちょっとめんどくさい


とにかく
1gでも減らすくらいの気持ちで荷物は減らすべき!!!




②ルート
というわけで、上記のものを準備しとりあえずポルトへ。私が確保していた休みは10日間。最悪いけなかったら電車に乗ればいいやーと思って結局着くまで全くルート考えず。笑 (地図は現地でパンフレットみたいなのもらえるよ。)
1日目は午後につくこともあってポルトの観光に充てました。ポルトから始めるのも結構人気ルートらしいけど、ここへきて最低12日間は必要だよ、明日電車でスペインとの国境まで行っちゃえば?といわれる。笑 しかしポルトから国境までの2つのルートのうち、海岸線を歩くルートが歩きたかったし、1日どれだけ歩けるかわからなかったのでとりあえず始めてみることに。(理論上35㎞以上毎日歩けば、9日間でもゴールできる)


結果:
1日目:London→Porto(Flight) Porto観光
2日目:Porto→Matosinhos(Train)→Vila de Conde(27㎞ walk)
3日目:Vila de Conde→Marinhas(28km walk)
4日目:Marinhas→Darque(24km walk)→Valenca(Train)
5日目:Valenca→Tui(3km walk)休息
6日目:Tui→Redondela(Train)休息
7日目:Redondela→Pontevedra(20km walk)
8日目:Pontevedra→Caldas de Reis(21km walk)
9日目:Caldas de Reis→Areal(23km walk)
10日目:Areal→Santiago de Compostela(17km walk)→London(flight)
※距離はだいたいです


感想:
・ど素人には1日20㎞位にとどめるべき。行けても30㎞。
・グーグルマップの距離と時間は最低の距離と時間であり、巡礼路をたどるとそれ以上にかかる
・13時ごろまでに次の街へ着くのが理想、遅くても15時。
・ペースが遅いならなおさら朝早く出ることがキー。
・とはいえ10月は8時でも暗い(一人で歩くのは怖い)
・どこまで歩けるかわからないとアルベルゲ予約できないので、早く着かないとベッドがなくなるのが不安(下のベッドを取りたいし早く着きたい)
・タイムアタック状態になってくるとあまり楽しめない。
(猫がいたら戯れたり、教会があれば入って見たり、ランチしながら他の人と話したり、ぼーっと景色を楽しんだり、する余裕があった方が、個人的には楽しい)
・最初から余裕のあるプランニングすべき


※アルベルゲとは巡礼者向けの安い宿で€6-15くらい。でも安ければそれなりのクオリティだったりするし、シャワーが水だったときは泣けたし、とにかくイビキと臭いが無理で、私はたまにホテルやペンションの一室(安いところだと€20くらいでみつけられる場所もある)ので、そういうところに泊まってゆっくり休んだりしてました(まぁ9日間だけだしね)


何よりも問題だったのが足の裏の豆がやぶけてめちゃくちゃ痛かったこと。
最初は海岸線を歩き起伏もなく最高な道だったのですが、
街にたどり着くにしたがって現れるには正方形の石畳に大苦戦。
やぶけた血まみれの足の裏で針の山を歩いているような地獄で泣きながら歩いてました。


そこでTwitterで教えてもらったのが、
靴の履き方を見直すこと!!!
私は適当に靴はいていたので、靴の中で足の指が重なるところがあり、そこに負荷がかかっていたようで、ちゃんと毎回正しく履くようにしたら水ぶくれに当たりにくくなり、水ぶくれも治ってきて後半歩けるように!!一時はあきらめようかと思ってましたが、おかげでなんとかサンティアゴまで歩けました。
カミーノ決まったら、玄人の皆さんのTwitterをフォローするのが何よりも大事かもしれません笑 他にもいろんなアドバイスいただきました。
基本が大事ですね、何事も。


水ぶくれができないように、
・良い靴を相談して買う(インソールも)
・歩く前にはワセリンを塗る
・その通度ちゃんと靴を履く
水ぶくれができたら
・洗って清潔にして、消毒した針で中の水を抜く
・キズパワーパッドで完全に覆う
・中の水が漏れるようなら交換
・もし最悪膿んでいる様なら抗生剤入りのクリームが薬局で買えます


…これが本当に何よりも大事。
私はほぼひざの痛みや筋肉痛はなく、(肩は擦れて血が出たけどこれもリュックの背負い方)、全てがこの足の豆問題だったので、この結論にたどり着いてから楽になりました。




③エセ、カミーノ? プチ、カミーノ?をしてみて
正直、めちゃくちゃ楽しかった。帰りの飛行機の中で、世界一周が終わった時のような、ちょっと帰りたいけど、この素晴らしかった日々が終わってしまうのが切なくて泣けてくるような気持になるほど。毎日ただ歩くこと、だけに集中して、果てしない海岸線や、深い山の中、ブドウのトンネルや、霧の中、古い街の中、グーグルマップにも載っていない道、いろんな景色の中を歩き、同じゴールを目指すいろんな国の人々と挨拶しあって、話したりしながら、新しい知らない街へと進んでいく、想像以上に、旅。まるで初めてポケモンをやったときのような、ポケモンがいないだけのポケモン。笑 旅感がすごくて。サグラダファミリアみたいからバルセロナいこーとかいうすでにすごいことがわかっている、大きな観光地をまわるだけの旅行では味わえない、何が待っているかわからない知らない道を、心の底からわくわくしながら一歩一歩進んでいける、とんでもなく最高な旅でした。
これを何十日も行っている人はまた違う感想がわくんだろうけど、1週間程度でもここまで感慨深い気持ちになれました。
またほかの道も歩いてみたいです。


以下写真















とくに海岸線の道は最高。夢みたいでした。

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