マレーシア生活blog

世界一周やイギリスYMSを経て、今度はペナンに引っ越してきました

海外から見た新型コロナウイルス

3月20日の朝、イギリスから日本に戻ってきました。
理由はいろいろあるので、表向きの?個人的な考えだけ書こうと思います。



新型コロナウイルスの流行が始まって最初は正直中国やアジアだけの対岸の火事と思っていました。そのころはまだヨーロッパの旅行の予定も普通にたくさん考えていたし、本当にぎりぎりになるまで他国に行けなくなるなんて思わなかったです。私自身もコロナウイルスについて、風邪の一種みたいなものなのにそんなに騒ぐ必要があるのかとさえも思っていました。


でも以下今の私の新型コロナウイルスについての個人的な考えです。
もっと致死率の高いウイルスもこの世にはあったことだろうけど、この新型コロナの怖いところは、簡単に広がるのでリスクのある高齢者に感染させないようにしないといけないし、実際に新しいウイルスなのでわかっていないことが多い、まだ治療薬がない、感染したかどうかを判断できるまでに時間がかかり、余計に広がりやすい、そしてどんどん増えていく感染者が束になって医療現場を圧迫していくことじゃないかと思います。


イギリスに関しては、ヨーロッパへ広りだしてからも全員に免疫を付けさせる?といった他国とは違う動きをしていたので、やっぱりとても叩かれ、少し遅れて学校を閉めたり、夏過ぎまですべてのイベントをキャンセルし、店や駅を閉めて、不要不急の外出を防ぐ方向にようやく動いていきました。今も感染者は増えているので、今後も状況は変わり、対策が打たれていくことでしょう。
日に日に状況が変わっていくのを見ているがとても怖かったので、コロナ関連のニュースばかり常にチェックしていて仕事どころじゃなくなっていました。他のイタリアやスペインの状況はやはり距離的に近いのもあってすぐ身近に感じられ、完全に家から出ることを禁じられているその生活は私にはとても無理そうだったので、ロンドンが完全にそうなる前に私はイギリスを出ました。
というのも、(個人的なエピソードでは、一日熱で仕事を休んだだけでシェアメイトからもコロナと疑われ散々だし、周りの雰囲気がとてもシリアスで殺伐としている。フラットをシェアして住むのが当たり前の国なので、本当にベッドしかない狭い部屋から出られないのもしんどい)
・アジア人への差別はもちろんある。
・ただでさえ家賃と物価高いので、仕事がなくなったら生きていけない。(家にこもるのには向いていない)
・買占めが始まっており、薬や食べ物までどんどんなくなっていった。
・中国行きの飛行機がなくなる寸前、価格が240万をこえた。


もちろんどこにも行けないのにロンドンにいる意味とは???
イギリスはまだ飛行機飛んでるし日本にも入国できるけど、今後どうなるかわからない。
コロナ終息にはまだまだ時間がかかる。
日々帰りたいという気持ちが強くなって、帰っちゃいました。


イギリスの医療制度はそもそも、
・GP(かかりつけの病院)を登録し、まず何があってもそこを通して医療を受ける。(混んでいてすぐに病院に行きたくてもいけない)
・そもそも風邪やインフルエンザでは病院には行かず、薬局で相談したり、薬を買って自分で対処する
・その代わり薬(主に解熱剤であればパラセタモール(アセトアミノフェン)とイブプロフェン)は激的に安い。(たとえばアセトアミノフェン500㎎が16Tで70円くらい)


このシステム自体には私はおおむね賛成で、簡単な風邪ですぐ病院に行かず自分で対処すべきだとは思っていますが、今回のコロナパニックで薬が売り切れてしまい、コロナではない風邪などもひけない緊張感がある状況は、もし自分が体調不良になったときの不安が大きかったです。万が一何かで熱が下がらなかったりしたら、買い物にも行けないし、食品を手に入れるものも簡単でなくなっていたし、人前で咳なんてしようものなら、どんな目に合うかわからない。ロックダウンが始まったら、経済が悪化し、治安が悪くなるのも目に見えている。(私は以前日中のロンドンで襲われかけたこともあったので、ただでさえ怖いというのもありました)
そして何より誰も助けてくれないこと。海外で一人で生活する、というののもっともこわいところは、すべてあえて自分で選んで自分の国じゃない場所に住んでいる自己責任であり、深いつながりの友人や家族がいるわけではないこと。
日本人であるからこそ、日本に住んでいたら、当たり前のように日本に助けてもらえるのだし、それは国の義務でもあるけれど。(ほかの国に住んでいても助けてはくれるとは思うけど) 何かが起きても、イギリスにいつまでもいて、助けてーっていったって、なんでこの状況で帰ってこなかったの?自分で選んでイギリスにいるんでしょ?って言われてもしょうがない、と思っていました。
(今イギリスにいる選択をしているYMSの人たちをたとえば悪く言うわけでは全くないです。もし万が一何か起きても周りに助けてくれたり、相談できる人がいて、買占めがエスカレートしたり仕事がなくなっても対処できればいいだけだし、お金や貯金もあれば安心だし、ロックダウンしても平気な人も全然いると思う、イギリスも上記のことに対策を打ってくれるはずだし、感じ方は人それぞれで私が人よりも過剰にビビっているだけです)


結構精神的に追い詰められながらも、泣く泣く決断して日本に帰ったら、あの絶望的なヨーロッパとは全く違う雰囲気で、まるでもう流行は終わりに近づいていて、日本はもう大丈夫であるという雰囲気。国内の旅行もたくさんいっている人もいるし、お店も全然しまっていなくて、東京は依然として満員電車が走っている、せいぜいマスクが今も手に入らないくらい、でしかない。


・ニュースの報じ方も、同じニュースであっても切り取り方や報じ方は全然海外と違っています。これは同じニュースを海外のメディア通してみればすぐにわかることです。
・検査を全然していない、というのは良いのか悪いのかはいったん置いといて、ヨーロッパよりは少ないことは事実だと思いました。(必要な人に検査がされてさえいるのであれば、私はいいと思っています。)そしてこれは他の国からも指摘されている。
・台湾ではもう第二波が来ている。鎖国していても動線のわからない感染者が増えてきている。スペイン風邪は第二波での変異が起きて死者数が多かったわけで、今後また日本でも増えてくる可能性が高いと思います。世界中でウイルスが広がっていて、日本への帰国者ももちろんいるし、完全に国を閉めているわけではない日本に、また入ってくるのも当たり前に思います。
・中国の報告は、中国を悪く言うわけではないけど、信頼度は低いと、個人的に思っています。


実際、今の日本の報告を信じたうえで、死者数が少ないのであれば、どんな対策を打っていてもそれは正解だし、もともと日本が非常に衛生管理のしっかりした国であることも事実だから、世界で日本だけが、こんなに楽観的なのもわかる気がするけど。


他の国では、コロナウイルスとの闘いは始まったばかりであり、ワクチンができるまで、長い期間この状況は続くというのが当たり前の見解です。
正直今年の夏までは少なくとも海外旅行など無理だし、今も海外に行こうとしている人がいるけど、本当にありえないことだと思います。日本がもし本当に安全なのであればなおさら、今海外に行くなんてさすがにやめた方がいいとしか言えません。


無駄に不安を煽る気は一切ないし、まして何もかもを自粛する圧力なんて最悪なのだけども、世界の状況とはあまりにも違う日本の状況にはびっくりしています。各国それぞれ医療制度や対策の方法が違うし、どれが正解なのかはわからないけど、まだ世界的にコロナは全然終わっていないことだけはお伝えできればと思います。

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